大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和24(れ)956 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

本件は、贓物故買で起訴された事実を第一審裁判所が贓物牙保と認定し、原審も

同様の認定をした事件であるが、弁護人高野貞三の上告趣意書は、末尾に添えた別

紙記載の通りである。

(一)論旨第一点は、原判決が被告人が盗品たるの情を知つていたと認定したこ

とを、採証の法則に違反し証拠判断を誤つたもの、と非難するのであつて、被告人

はその品物が「ぎつて来たもの」と告げられたとしても、「ぎつて来たもの」とい

うのが盗んで来たものという意味の言葉であることを被告人が知つていたという証

拠はないと主張する。しかし、被告人に対する司法警察官の訊問調書には、その言

葉は「学校からギツテ来たもの」とあるのであつて、盗んで来たものと取れる程度

が強いように思われる。それはともかく、被告人がその品物を受け取つた時にはそ

の言葉の意味がわからなかつたにしても、被告人がその品物を他へ売つた当時には

既にそれが贓品であることを熟知していたことが、証拠によつて認定されているの

であつて、論旨は結局事実認定の非難に帰し、上告の理由にならない。

(二)論旨第二点は、本件を検事が贓物故買で起訴したのを原審が贓物牙保と認

定したのは、訴追されない事実について判決をした違法がある、と主張する。しか

し「裁判所は、その基本たる事実関係の同一性を害せざる限りは、公訴事実として

摘示せられた事実とその態様において異り従つて適用法条を異にする事実を認定す

ることができる。」という当裁判所の判例がある次第であつて(昭和二三年(れ)

第八三八号、同年一二月四日第二小法廷判決)、論旨は理由がない。

よつて旧刑事訴訟法第四四六条に従い、主文の通り判決する。

以上は当小法廷裁判官全員一致の意見である。

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検察官 竹原精太郎関与

昭和二四年一〇月四日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 穂 積 重 遠

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